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建築費を決める5つの要因
注文住宅で一戸建てを建てるためには様々な費用がかかります。建築費を決める上で重要な5つの要因(土地の購入金額・本体工事費用・付帯工事費用・税金・諸手続き費用)について説明します。それぞれ、どれくらいの費用が掛かるのか見ていきましょう。
土地の購入費用
注文住宅を建てる際にまず必要になるのが、土地の購入費用です。土地を所有している、相続するなどという場合は不要ですが、多くの場合土地を探し、購入する必要があります。地盤の調査を行い、弱い地盤であれば地盤を補強する費用が必要になります。また道路と敷地に高低差がある土地であれば、敷地を造成する工事が別途必要な事例などもありますので、建築会社に現地調査を依頼し必要になりそうな予算を確認しておきましょう。
本体工事費用
一戸建ての建物の本体工事の費用です。一般的には基礎工事から外装工事や内装工事、住宅設備機器、加えて設置工事費用など建物完成までの費用はすべて含まれています。ただし、本体工事費用の内容は建築会社で異なりますので、建築を考えているメーカーの本体工事費用がどこまで含まれているのか、よく確認をしましょう。本体工事費用は安い順に、地元工務店<地域の住宅会社<大手ハウスメーカー、となる場合が多いです。
付帯工事費用
付帯工事費用は建物本体以外にかかる費用で、別途工事ともいわれます。付帯工事費用の目安は家を建てる費用全体の2割です。建物に関わる部分の工事と、外回りなど建物には直接関係のない工事があります。どのような工事があるのか、具体的に挙げてみると、建物周りだと下記などです。
- 地盤改良工事
- 建物解体工事(旧建物)
- 水道、ガス引き込み工事
- ガーデニング工事
建物に関連する工事だと、
- カーテン工事
- 照明工事
- エアコン工事
があります。
税金
家が完成した後には税金の支払いも必要です。住宅にかかる税金としては、大きく「不動産取得税」「固定資産税」の2つがあると考えるとよいでしょう。不動産取得税は不動産を購入した後に課されるものです。地方税ですので、都道府県から納税通知が届きますが、届くまでの期間は数ヶ月後になることもあります。要件を満たせば軽減措置を受けられますが、申告が必要です。納税通知が送られてきたらまずは都道府県の税事務所に問い合わせしてみるとよいでしょう。分からなければ、住宅会社や不動産会社の担当者が教えてくれるか、代行して手続きしてくれるケースもあります。固定資産税は毎年1月1日時点で所有している土地・建物に対して課税されます。固定資産税にも軽減措置がありますが、こちらは特に手続きなどする必要はありません。
諸手続き費用
そのほかに必要になるのが、諸手続き費用です。諸手続き費用の目安は家を建てる費用全体の1割です。例えば、土地と建物が誰のものか分かるように、司法書士に依頼をして「登記」を行います。この登記費用が諸手続き費用の一部です。他にも保険会社に支払う火災保険料や金融機関などに支払う住宅ローンの手続き費用、引越し費用、契約書に張り付ける印紙代等が諸手続き費用となります。諸手続き費用も含めて融資してくれる金融機関もありますが、できれば全体の1割程度が目安の諸手続き費用分は自己資金で賄えると良いでしょう。
いくらでどんな家が建つ?事例を紹介します!
予算がいくらくらいあれば、どんな家が建てられるのか気になると思いますので、事例を紹介します。自分の理想を思い描きながら、ご覧下さい。
予算1000万円の事例
注文住宅で予算1000万円となると間取りや設備の選択肢がかなり限られます。建物デザインとしてはシンプルな一戸建てになります。できるだけ凸凹が少ない正方形に近い形状にして、コストを抑えましょう。延床面積は20坪前半あたりでの検討になるでしょう。外壁や内装、住宅設備関係も低コストの商品になります。
予算2000万円の事例
予算が2000万円になると床面積や商品のグレードに少し選択肢が生まれます。それでも、限られた予算の中の検討になりますので、優先順位を決めて、どこに予算を使うかがポイントになります。建物の広さが大事だと考えるなら、建物のグレードを抑えることで、延床面積で30坪程度は確保できるかもしれません。またはメンテナンス性を優先して、外壁材を選んだり、好みに合わせてグレードの高いキッチンやバスルームなどの住宅設備を選んだりすることができそうです。予算2000万円の家づくりだと希望をすべて叶えることはできないかもしれませんが、1点豪華主義の考え方でこだわりポイントを作ることができるかもしれません。
予算3000万円の事例
予算3000万円での家づくりだと、床面積にもゆとりを持つことができます。また家族それぞれの要望もある程度、設計に反映させられるでしょう。建物デザインはシンプルなものだけではなく、デザイン性を優先した個性的なデザインも可能です。外壁材や屋根材、住宅設備などグレードアップする選択肢も広がります。ランニングコストのことも考えた住宅性能のグレードアップも検討可能です。
予算4000万円の事例
予算4000万円の家づくりだと、希望する建物の大きさにもよりますが、ほとんどの要望を叶えることができるのではないでしょうか。建物の外観デザインでは個性的なデザイン性の高い外観を実現でき、輸入物の装飾部材も贅沢に使用できるでしょう。また外壁材もデザイン性とメンテナンス性に優れたレンガやタイル張りを採用できそうです。住宅設備においても、ハイグレードな商品を選ぶことができるかもしれません。ガーデニング工事に予算を回し、家全体を希望に近い形で仕上げることができるかもしれません。またこだわりを随所に散りばめた家ができることでしょう。
予算5000万円の事例
予算5000万円の家づくりだと、家族の要望はほぼ実現できるでしょう。建物のデザインも好みに合わせた個性的なデザインが実現可能です。外壁材や住宅設備も最高級グレードの商品を選び、床や壁は好みの素材を採用することができます。断熱性気密性も高め、空調も機械換気で建物全体の室温を維持することができます。ガーデニング工事においても、こだわりが詰まったデザインが実現可能かもしれません。建築会社からのデザイン性の高い提案が楽しみです。
予算1億円の事例
予算1億円の家づくりだと、理想の家づくりにおいてやりたいと思っていることはほぼ全て実現可能ではないでしょうか。建物デザイン・性能・メンテナンス性・付帯工事などすべてにおいてこだわることが可能です。室内エレベーターや庭にプールなども設けることができます。想像すらしていなかった、設備や間取りの工夫など建築会社の技量が問われることになります。
建築予算の決め方
現実的には限られた総予算の中で建築予算を決めて、家づくりを計画していくことになります。どのくらいの金額を建築予算に回せるかがポイントとなります。優先順位を決めて考えてみましょう。何を優先したいのかで、予算の割り振り方が大きく変わってきます。立地条件にこだわりがあるなら土地購入費用を優先し、建物にこだわりたいなら建築費用を優先することで、自分のイメージする家づくりに近づきます。
建築費用を抑えるコツ
建築費用を抑えるコツはまず、家づくりの要望に優先順位をつけておくことです。家づくりの予算を決めて、計画を進めていても、建築費用が予算を超えてしまうこともあります。その時は優先順位を基にして、必ず取り入れたいものなのか、削っても大丈夫なのか考えていきましょう。具体的に建築費用を抑えるためのコツを紹介します。
必要な部屋だけをつくる
いつ使うか分からない部屋は作らず、必要な部屋だけをつくるようにしましょう。間取りの打ち合わせを進めていく中で、具体的な使用予定がないにも関わらず、「とりあえず」の部屋を確保したくなるかもしれません。そうするとどうしても建物の床面積が大きくなってしまいます。建築費用を抑えるためには建物の床面積を小さくすることが効果的ですので、本当に必要な部屋だけつくるようにしましょう。
外観をシンプルにする
外観をシンプルにすると凸凹としたデザインに比べて、壁面積や屋根面積が小さくなり、材料費や施工費を削減できます。総2階と呼ばれる1階と2階が同じ大きさになっている箱型の建物は外観がシンプルで建築費用が抑えられます。外観はできるだけシンプルにして建築費を抑えましょう。
住宅設備への投資を抑える
住宅設備のグレードを上げると、すぐにオプション金額が積み重なりますので、できるだけ住宅設備への投資を抑えましょう。住宅会社が標準グレードに設定している設備を中心に考えて、どうしてもアップグレードしたい設備のみ検討してみましょう。
扉を減らす
図面を確認するとすべての部屋の入口にドアがついていませんか。扉を減らすことで、建築費の削減が可能です。ウォークインクローゼットの入口や間仕切り用のドア、子ども部屋の入口、パントリーなど本当に扉が必要か、もう一度検討されてみてください。扉を減らすことで、建築費を削減しましょう。
収納はデッドスペースを活用
クローゼットや押し入れなどの収納場所を増やしていくと、建物の面積はどんどん大きくなってしまいます。収納はデッドスペースを上手に活用することで建築費用を削減しましょう。プランニングを通して発生する無駄な空間を収納場所として活用すれば、建物を大きくする必要もなく、建築費用を抑えることが可能です。
壁を少なくする
壁での間仕切りを少なくして、オープンな間取りにすることで、建築費用を抑えることができます。間仕切りを少なくすると、部屋数が少なくなります。そうすると壁や建具、照明やスイッチの費用や施工代をコストダウンすることが可能です。
水回りをできるだけ集中する
水周りの設備機器の数を減らし、集中することで建築費用を抑えることができます。1階と2階にそれぞれトイレと洗面台があるなら、1階だけに集中することで設備費用が抑えられます。合わせて水道配管の工事費用についても抑えることが可能です。
中古物件も視野に入れる
建築費用を抑えるためには、中古物件の購入も視野に入れてください。新築住宅より割安で、現物をみて購入でできる点が魅力です。コスト重視なら、中古物件も視野に入れて検討していきましょう。
無駄な廊下を減らす
廊下の面積が大きいと生活に使う部屋が狭い割に建物が大きくなってしまう傾向があります。最低限の廊下を確保して、無駄な廊下は削ってしまいましょう。リビング階段やリビングから直接子ども部屋や寝室にアクセスできる間取りは廊下を減らすことができますので、参考にしてください。
床面積を減らす
建築費用を抑える際に、効果が高い方法が建物を小さくして、床面積を小さくすることです。床面積を減らし小さくすることで、壁や屋根の面積が小さくなり、直接的に建築費用を抑えることができます。
まとめ
一軒家の注文住宅がいくらくらいでどんな家が建つのか、イメージはできましたか。家づくり全体の予算から土地購入費用と建築費用の割り振りの考え方や、予算を越えてしまった時の建築費用の抑え方など参考になさってください。無理のない総予算を設定して、限られた予算の中でできる限り理想に近づくよう、家族みんなで要望を出し合い、建築会社としっかりと打ち合わせを行ってください。注文住宅は建築会社の技量が問われますので、どの建築会社と付き合うかが、とても重要です。この記事ではお伝えしきれなかった部分も多いですので、気になる点はぜひ各会社へ資料請求してみて下さい。みなさまが理想通りの住宅を建築できるよう応援しています。まだどの会社で注文住宅を建築するかご検討中の方は、ぜひ色々な注文住宅会社の資料を取り寄せてみましょう。
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