ハウスメーカーの営業マンの断り方!適切に断るための5つのポイント

契約するハウスメーカーを決めたら、しなければならないのはほかのハウスメーカーへの断りです。しかし「親切にしてくれた営業マンの方に申し訳ない」「どうやって断ればいいのかわからない」と悩んでいる人も多いでしょう。この記事では、ハウスメーカーへの断り方で悩んでいる人に向けて、適切な断り方を解説します。電話かメールか直接会って話すのかといった、断り方の手段についても紹介しますのでぜひ参考にしてください。

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いつまでならキャンセルしても大丈夫?

キャンセルは「少しでも早く」が大原則です。契約したいハウスメーカーが決まったら、ほかのハウスメーカーへの連絡は早めに行いましょう。断りづらいからという理由で断りの連絡を延ばせば延ばすほど、自分が連絡しづらくなるばかりか、相手に無駄な時間や手間をとらせることになるからです。また遅くとも、キャンセルは仮契約を結ぶ前までに行いましょう。仮契約以降にキャンセルするとキャンセル料や違約金がかかってくる可能性があるからです。どういうことか、契約までの流れを説明します。

仮契約では手付金を支払う必要がある

どのハウスメーカーにするか決まったら、本契約(建築工事請負契約)を結ぶ前に仮契約を結び、その後細かい間取りの設計や正確な見積もりなどを進めます。仮契約では、いわゆる手付金といわれる申込金や契約金を求められることが多いでしょう。その金額は一般的に5万円~10万円です。手付金はほとんどの場合、本契約時の手付金や工事請負代金の一部に充当されます。この仮契約を結んだあとにキャンセルした場合でも、支払った申込金は返金してくれるハウスメーカーがほとんどです。ただし、仮契約の書面の内容次第で返金されないこともあります。そのため、仮契約を結ぶ前にキャンセルするのが無難なのです。

そもそもどうやってお断りを伝える?

キャンセルを伝えるタイミングは、「仮契約の前まで」がベストだと解説しました。ここからは、断りを伝える方法を紹介します。そもそもハウスメーカーの営業マンは、断られることに慣れているはずです、そのため自分の連絡しやすい方法で断ればよいのですが、それでも断りづらいと悩む人も多いでしょう。メール、電話、対面、それぞれのコツについて解説します。

メール

「お世話になった営業マンに断りの連絡をするのに、メールだけだとマナー違反になるのでは?」と心配する人もいるかもしれませんが、その必要はまったくありません。断りの連絡はメールでも十分です。

メールで断るとき

メールは電話や対面で断るときに比べ、次のようなメリットがあります。

  • 連絡する時間を気にしなくてもいい
  • 直接断らなくてもいい
  • やりとりが文字に残る

これらのメリットを良いと思う人は、メールで断りの連絡をするとよいでしょう。とくにメールは断った事実が履歴として残る点が便利です。また複数のハウスメーカーに断りを入れる必要がある場合にも、メールであれば手間がかかりません。

メールで断るときの文章のコツ

メールは多くのことを書くよりも、シンプルな内容にするとよいでしょう。また断りであることをはっきりと伝え、なるべく濁さないようにすることが大事です。どのような内容にすればよいかわからないという人は、以下の文章を参考にしてください。

○○(ハウスメーカー名)○○様(担当者名)いつもお世話になっております。〇〇です。先日はお時間をとっていただきありがとうございました。検討させていただいたのですが残念ながら△△の面で折り合いがつかず、今回は見送らせていただきます。せっかく丁寧に対応していただいたにもかかわらず、申し訳ありません。

△△には、コストやデザインなど断りの理由を書きます。ほかのハウスメーカーで契約している場合は、「他社で契約しました」と書いてもかまいません。コツはシンプルに、お断りの意思を伝えることです。

電話

「せっかく良くしてもらったのだから、メールではなく電話で断りたい」と思う人は電話で断りの連絡をしてもよいでしょう。

電話で断るとき

電話で断るときのメリットは次のとおりです。

  • 直接会うよりも気が楽になる
  • メモ等を用意して落ち着いて話すことができる
  • 必要に応じて録音できる

メールよりは気が重いものの、直接会うことに比べればハードルが低い手段が電話です。ただし、電話で連絡をすると、ほとんどの営業マンは「直接会って話したい」と言ってきます。そのため「必ず断る」という固い決意がないと、電話だけでは断れません。もちろん、電話で話した結果、「最後のチャンスをあげてもいい」と思った場合は直接会ってかまいません。

電場で断るときに話すこと

電話で断るときに意識したいのは次の4つのポイントです。

  • 電話だけで断るという強い意思をもつ
  • 決断は覆せないと相手に思わせる
  • はっきりと理由をいう
  • 感謝の気持ちを伝える

先ほども説明しましたが、電話の場合はほぼすべての営業マンが「会ってもう一度話したい」と言うはずです。そのため「どれだけ言われても直接は会わない」という強い意思をもち、理由をはっきり述べ、決断は覆らないことを伝えましょう。たとえば「そのメーカーでは実現できない他社のデザインや工法に魅力を感じている」ことや、「他社とすでに契約を済ませた」ことなどは、相手に納得してもらいやすい理由です。はっきりと断りの意思を伝えるとともに、これまでの手間や時間に対してしっかりと感謝の気持ちを伝えれば、自分にとっても相手にとっても気持ちの良いお別れになるでしょう。

対面で直接

「何度も話を聞いてもらったから直接会って断るのが礼儀」と思う人は少なくありませんが、気にする必要はありません。直接会うことは相手に時間を使わせることにもなりますので、断る際はメールや電話で十分です。それでも対面で直接断りたいという人は、次のポイントを参考にしてください。

直接断るとき

会って直接断ることの最大のメリットは、「その場で決着がつくこと」です。ずるずると後に引きずることがありません。そのため説得されても絶対に断れるという自信がある人は、直接会って断るとよいでしょう。ただし、押しに弱い人にはおすすめできません。直接断ることには、以下のデメリットがあるからです。

  • 上司が出てくる可能性がある
  • 相手が諦めるまで話が終わらない
  • 顔を見ると決意が鈍ってしまう

直接断るときのポイント

断る際は、毅然とした態度で断りましょう。悪い例として「予算がオーバーしそうなので」「他社からの提案の方が気になるので」といったあいまいな断り方では、まだ脈があると思わせてしまいます。説得が長引いて余計に断りにくくなってしまわないよう、はっきりと断りましょう。具体的な断り方については、次の章で説明します。

ハウスメーカーへの断り方の例

メール、電話、対面、どの方法にせよ、大事なことは「はっきりと断る」ことです。断りの連絡をするまでの間、営業マンは提案するための資料を作成したり、対策を立てたりしています。あいまいにせずはっきりと断ったほうが、お互いのためになることは間違いありません。ここからは、はっきりと断るための具体的な例を紹介します。

予算の問題にする

予算は営業マンから見ると説得しやすい理由ですので、「予算的にどうしても無理だ」ということを毅然とした態度で伝えましょう。迷っている様子でいると、値引き交渉を持ちかけられ話が長引く可能性があります。値引き交渉を持ちかけられた場合、「値段の叩き合いをするつもりはありません」と言いましょう。

提案内容が合わない

提案内容が合わないと断る場合は、とくにそのハウスメーカーでは実現できないことを理由にすると断りやすいです。たとえば、次のような理由を挙げましょう。

  • 木造の注文住宅を扱うハウスメーカーに対して、鉄骨住宅が希望であると告げる
  • 既定のユニットのサイズがどうしても合わない
  • 工期が間に合わない
  • 付き合いのある工務店で建てる

このように営業マンやハウスメーカーがいくら努力しても解決できないことを理由に告げれば、無理に引き止められることはないはずです。

断る理由は伝えなくても良い

そもそも断る際に必ず理由を伝えなくてはならないわけではありません。とはいえ営業マンからは理由や契約するハウスメーカーはどこかなどを聞かれるはずです。その際は「お断りしているすべての方にお伝えしていませんので、申し訳ないのですが差し控えます。」などと答えるとよいでしょう。

他社と契約する旨ははっきり伝えて大丈夫?

「他社と契約する」という理由は、一番効果的な断り方です。そのため、他社と契約することを、はっきり伝えてかまいません。

「他社と契約しました。」と伝えると良い理由

「他社に決めた、契約もすませた」と伝えると、それ以上営業マンには何もできません。最も分かりやすく強力な断り方です。他社に決められた理由を聞かれて答えたくない場合は、答えなくてもかまいません。「家族で色々考えた結果です。○○さんにはとても良くしていただいたのに申し訳ありません。ありがとうございました。」と感謝の気持ちを伝えればよいでしょう。

実際の断り方のフレーズ例

では、実際の断り方の例を紹介します。断る際の参考にしてください。「いろいろ考えたのですが、○○さん(担当者名もしくはハウスメーカー名)と家づくりは見送らせていただきます。申し訳ありません。」(理由を聞かれたら)「他社ハウスメーカーと契約したからです。」(他社に決めた理由を聞かれたら)「申し訳ありません。全ての方に理由をお話していないので、差し控えさせてください。」(会おうと言われたら)「すでに他社で話が進んでいて、スケジュールも詰まっているので難しいです。」

大事なのは感謝の気持ちを伝えること

これまで、断り方の方法や注意点を解説してきましたが、すべてに共通するのは、断りと一緒に感謝の気持ちを添えることです。

感謝の気持ちを伝えると良い理由

今後かかわりあうことがないであろう相手でも、相手を立てる気持ちを忘れずに、気づかう一言を添えることで、心証を良くすることができます。見積もりを出してくれたことへの感謝を示すことや、提案に沿えないことを詫びることで丁寧な印象を与え、お互いにとってよい別れになるはずです。「大変ありがたいお申し出ですが」「今後のご活躍をお祈り申し上げております」といった相手の状況を気遣ったり、申し出に対する感謝を述べたりするといった言葉を添えましょう。

感謝の気持ちが伝わる断り方のフレーズ例

感謝や相手を気づかう気持ちを伝えたいときは、次のような断りのフレーズを使ってみてください。

  • 大変ありがたいご提案だったのですが、
  • 今後のご活躍をお祈り申し上げております。
  • こちらの都合で大変恐縮ですが…、
  • 今回は見送らせていただきます。
  • これまで大変よくしていただき、ありがとうございました。

ビジネスパーソン以外はふだんあまり使わないフレーズですので、電話や直接会って断る場合は、事前にシミュレーションしておくとスムーズに進みます。

まとめ

ハウスメーカーの営業マンに、断りを入れる際の方法とポイントを解説しました。はっきりとシンプルに、断りの意思を伝えることが重要です。また結果としてお断りする場合でも、相手が今までに時間を割いてくれたことに感謝の気持ちを添えましょう。選ぶ言葉によって相手に与える印象は大きく変わります。実際に契約したハウスメーカーとの家づくりに気持ちよく臨むためにも、今までお世話になったハウスメーカーへ、丁寧にお断りを伝えましょう。

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