予算オーバーを避けたい!注文住宅のコストダウン方法まとめ

注文住宅は自分の希望を叶えられる要素が多いからこそ、予算オーバーしてしまうケースもあるでしょう。その際はコストダウンする必要がありますが、コストダウンの方法には注意しなければいけません。そこでこの記事では、注文住宅のコストダウンの方法を「設計・間取り」「素材」「設備」という3つの角度から解説します。具体的なコストダウンの方法を解説するので、注文住宅を建築中で予算オーバーを避けたい方はぜひチェックしてください。

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費用を調整するのはどのタイミングでできる?

注文住宅でコストダウンするなら、見積もり提案~契約までのタイミングが良いです。というのも、注文住宅は以下の流れで建築するからです。

  • 建築する注文住宅のイメージを固める
  • 建築会社選びや土地探し
  • 建築会社からプランや見積りを提示してもらう
  • 仮契約
  • 工事請負契約
  • 着工
  • 竣工
  • 引渡し

要は、契約後だとプランがほぼ固まっているのでコストダウンは難しいです。そのため、注文住宅でコストダウンするなら見積もり提案~契約までのタイミングが理想といえます。

設計・間取り面でのコストダウン方法

この章からは、具体的に注文住宅でコストダウンする方法を解説していきますので、予算オーバーになっている人は実践してみてください。まず、設計・間取り面でのコストダウンには以下の方法があります。

  • 屋根の形をシンプルにする
  • 収納スペースをシンプルにする
  • 水まわりを一か所にまとめる
  • 部屋の数を減らす
  • 部屋の仕切りを無くす
  • 総二階建てにする
  • 窓をやたらと増やさない

詳しく解説します。

屋根の形をシンプルにする

屋根の形をシンプルにすれば施工面積を減らすことができるので、コストダウンにつながります。逆に、屋根を複雑な形状にすると施工面積が増える上に、足場も増えることがあるのでコスト増になります。また、屋根の形状はたくさんあり、形状によって外観の印象は大きく変わります。しかし、形状によってコストも大きく変わるため、屋根はデザインだけでなく施工面積も加味して形状を選ぶようにしましょう。

収納スペースをシンプルにする

収納スペースをシンプルにすることもコストダウンにつながります。たとえば、各部屋に通常の収納と棚を作るよりも、広めのウォークインクローゼットを作ってしまった方がコストダウンになります。なぜなら、ウォークインクローゼットなら扉の枚数が少なくて済みますし、内部もハンガーパイプと棚だけのシンプルな造りだからです。もちろん通常のシンプルなクローゼットだけなら、さらにコストダウンできます。コストダウンを考える上で大事なことは、収納に何を入れるのか?から逆算して、余計な収納を作らないことです。

水まわりを一か所にまとめる

水まわりを一か所にまとめたプランにするとコストダウンできます。なぜなら、水まわりをまとめることで給排水管などの設備が節約できるからです。同じフロア内ではなく、1階と2階の水まわりも上下で同じ位置にすることでも、給排水管の設備を節約することができます。また、水まわり設備と給湯器の距離を短くすることができれば、水がお湯になりやすいためガス代の節約にもつながります。水まわりの位置を変えるだけでこれだけのコストダウンにつながるので、水回りの配置は意識した方が良いでしょう。

部屋の数を減らす

部屋の数を少なくすることもコストダウンにつながります。というのも、部屋の間仕切壁や照明・収納などが少なくなるからです。

部屋の仕切りを無くす

前項に関連して、部屋の仕切りを無くすことでもコストダウンになります。部屋の仕切りを無くすとは、たとえば「子供部屋は広い1部屋にして本棚で仕切る」などです。部屋の仕切りを無くせばコストダウンにつながるので、なるべく仕切りをなくす工夫をしてみましょう。

総二階建てにする

総二階建てにするとコストダウンにつながります。総二階建てとは、一階と二階部分の床面積がほぼ同じ建物のことです。逆に一階部分の床面積が広く、二階部分が狭い建物を「部分二階建て」といいます。総二階建てと部分二階建てを比較すると、壁や屋根部分の面積が部分二階建てよりも少ないです。つまり、施工面積が総二階建ての方が小さくて済むのです。そのため、同じ床面積であれば総二階建ての方がコストダウンにつながります。

窓をやたらと増やさない

窓をやたらと増やさないこともコストダウンにつながります。というのも、窓が多くなればその分設置費用がかかりますし、開口部を作るための工事費用も高くなります。さらに、大きすぎる窓を作ると外気の影響を受けやすいので、夏はより暑く、冬はより寒くなってしまいます。そうなると、冷暖房効率も悪くなるので、窓はやたらと増やさない方が良いでしょう。

素材面でのコストダウン方法

素材面でのコストダウンには以下の方法があります。

  • 内装材を統一する
  • 窓枠にアルミサッシを使う
  • 高価な素材はメリハリをつけて組み入れる
  • 工事の種類を少なくする

詳しく解説します。

内装材を統一する

内装材を統一することでコストダウンできます。というのも、内装材の種類によって専門の職人がいるので、統一することで職人の人件費を節約できるからです。たとえば、壁にクロスを貼るケースと塗装するケースでは別の職人を手配します。そのため、一部をクロス貼り…一部を塗装…にすると職人が複数人必要になってしまいます。さらに、別素材を利用することで半端材が出てしまうこともあるため、材料コストも高くなってしまうのです。このように、内部材に大きなこだわりがなければ、統一した方がコストダウンにつながります。

高価な素材はメリハリをつけて組み入れる

高価な素材はメリハリをつけて組み入れることも、コストダウンにつながります。たとえば、室内にクロス貼りの部分と塗装の部分を作りたいとします。その際、全部屋をクロス&塗装にするのではなく、たとえば「最も目に触れるLDKだけ塗装を組み入れる」というイメージです。メリハリを付けることで素材費用や職人の人件費を節約できます。

窓枠にアルミサッシを使う

窓枠はアルミサッシにした方がコストダウンにつながります。アルミサッシ以外には、木製や樹脂性の素材があります。その中でアルミサッシが最も安いでの、コストダウンするならアルミサッシを選んだ方が良いです。ただ、窓枠は「素材」以外にメーカーや形状によって品質が異なるので、その辺りは建築会社にヒアリングしながら決めていきましょう。

工事の種類を少なくする

工事の種類を少なくすることでもコストダウンできます。たとえば、寝室に造り付けの家具が欲しいとします。その場合、家具の製作は家を建築している大工さんにお願いしましょう。そうすることで、家を建築する過程で「ついでに」家具制作もできるため、家具の工事費用を節約することができます。というのも、建築費用の中で人件費は大きいです。つまり、いかに人件費をかけずに建築するかという点は、コストダウンする上で重要になるということです。ただし、直接大工さんに依頼するわけにはいかないので、ハウスメーカーや工務店の担当者と相談しながら進めた方が良いでしょう。

設備面でのコストダウン方法

設備面でのコストダウンには以下の方法があります。

  • 既製品の設備を使う
  • メーカーにこだわらない
  • 標準仕様の設備にする
  • エアコンを後付けにする

詳しく解説します。

既製品の設備を使う

既製品の設備を使うことでコストダウンできます。言い換えると、なるべくオーダーメイドの設備を導入しないということです。たとえば、天然無垢材の建具を導入したり、形状が特殊なキッチン設備を導入したりするとコストは上がります。特に水まわり設備は高価なので、場合によっては100万円単位でコストが上がることもあるでしょう。そのため、なるべく既製品の設備を使い、オーダーメイドの設備は「こだわりポイントだけに採用する」などの工夫が必要です。

メーカーにこだわらない

メーカーにこだわらないこともコストダウンにつながります。というのも、施工会社ごとに「安く仕入れられるメーカー」があるからです。たとえば、水まわり設備を○○というメーカーに大量発注しているので、スケールメリットを活かして安く仕入れられる…というイメージです。メーカーにこだわると安く設備を提供してもらえないこともあるので、特別なこだわりがない限りは施工会社が指定したメーカーを利用しましょう。

標準仕様の設備にする

標準仕様の設備にすることもコストダウンにつながります。要は、無駄なオプションを付けないということです。そのためには、自分の中で優先順位を付けておくことが重要です。優先順位を付けておけば、オプションを付けるとしても取捨選択できるので、結果的にコストダウンにつながります。

エアコンを後付けにする

エアコンを後付けにすることでコストダウンになります。注文住宅はエアコンの設置も建築会社に依頼できますが、竣工後に自分で取り付けた方が安いです。自分で取り付けるといっても、家電量販店で購入すればエアコンの設置まで行ってくれます。ただ、エアコンを取り付ける場所には下地やコンセントが必要なので、その旨は建築会社に伝えておきましょう。ここまでで、具体的にコストダウンする方法について解説してきました。

注文住宅のコストダウンを行う際に注意すべきこと

注文住宅のコストダウンを行う際に注意すべきことは以下です。

  • コストダウンすべき部分を見極めること
  • 将来のコストも考えること
  • 建築会社との関係を悪くしないこと

詳しく解説します。

コストダウンすべき部分を見極めること

1つ目の注意点は、コストダウンすべき部分を見極めることです。たとえば、以下の部分は安易にコストダウンするべきではありません。

  • 耐震性
  • 防犯性
  • 防火性

上記は万が一のとき命に関わる部分になります。そのため、コストダウンの対象からは外し、上記以外の部分でコストダウンできないか?から考えましょう。

将来のコストも考えること

2つ目の注意点は、将来のコストも考えることです。たとえば、以下のような仕様・設備を導入したとします。

  • 外壁がタイルではなく吹き付け(≒塗装)
  • 安価な断熱材
  • ペアガラスではなくシングルガラス

吹き付けの方が安価ですがタイルよりも外壁の劣化は早くなるので、修繕費用が高額になるかもしれません。また、断熱材が安価だと冷暖房費用が高くなる可能性があります。そして、シングルガラスはペアガラスより安いですが、シングルガラスは結露ができやすいです。そのため、室内が傷みやすく修繕費費用が高額になるかもしれません。このように、目先のコストは安いですが将来的なコストも加味すると、結局はコスト増になる可能性があります。もちろん、上記が全てNGというわけではありません。場合によっては吹き付けの方が良いこともありますし、シングルガラスの方が良いこともあるでしょう。重要なことは、コストダウンするときには目先のコストだけでなく、将来のコストも加味して考えることです。

建築会社との関係を悪くしないこと

3つ目の注意点は、建築会社との関係を悪くしないことです。建築会社の担当者も人間なので、私情が入るケースはあります。たとえば、外壁タイルにAとBという2つの素材があったとします。AとBの性能はほぼ変わらないものの、発注がスムーズに進むのがBだったとしましょう。つまり、Bの方が担当者は発注が楽ということです。仮に担当者との関係が悪化していると、Bの方が高額でも担当者はBの素材を選ぶ可能性があります。もちろん担当者によって対応は異なりますが、関係を悪化させない方が良いのは間違いないです。注文住宅のコストダウンをするときは、これらの注意点を確認しながら行うことが重要になります。

コストダウンの方法を知ることは大事

注文住宅を建築するときに予算オーバーしないためには、上述したコストダウンの方法を知っておきましょう。それぞれの方法を知っておくことで、建築会社の担当者へ具体的にコストダウンを提案できます。また、予算オーバーを避けたいのであれば、ローコスト住宅についての情報を集めておくと良いです。というのも、ローコスト住宅はどんな特徴があるのか?を把握しておくことができるからです。その点を把握しておけば、コストパフォーマンスの良い注文住宅の理解が深まるでしょう。

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