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間取りでの失敗事例と対策
まずは、以下間取りの失敗事例と対策について解説していきます。
- リビングでの失敗
- キッチンでの失敗
- 子ども部屋での失敗
- 玄関での失敗
- 寝室での失敗
リビングでの失敗
リビングは住宅の中心部になるため、力を入れ過ぎて失敗してしまうことがあります。たとえば、天井を高くするために吹き抜けリビングにしたり、階段のあるリビングにしたりというケースです。そのようなリビングは、開放感があるものの冷暖房効率が悪くなるというデメリットもあります。また、階段を通ってしか子供部屋に行けないのであれば、子供の友達が来るたびにリビングを通るということです。そうなると、子供も自分の部屋を出入りするときにストレスを感じますし、常にリビングをきれいにしておく必要があるので面倒といえるでしょう。リビングは力の入る場所だからこそ、日々の生活動線や冷暖房効率など目に見えない部分も考えて設計する必要があります。
キッチンでの失敗
キッチンで良くある失敗事例は、キッチンのサイズ・配置に関することです。たとえば、アイランド型のキッチンをつくったとします。アイランド型のキッチンはオシャレで家族ともコミュニケーションが取りやすいです。しかし、アイランド型のキッチンだと調理中の煙が部屋に漏れやすいため、調理方法によっては部屋が煙たくなってしまいます。また、油跳ねなどでリビング・ダイニングが汚れやすいという点もデメリットです。仮に、日常的に油モノや臭いの強い料理をする家庭の場合は、上記の理由でアイランド型のキッチンは向いていないでしょう。このようなことがあるので、実際にキッチンを使うイメージをした上で、キッチンのサイズや配置を決めるようにすることが重要です。
子ども部屋での失敗
子供部屋での失敗事例は、子供部屋を1部屋しか用意していなかった事例や、夫婦の寝室と子供部屋を隣り合わせてしまった事例です。子供部屋を1部屋しか作らないと、今後家族が増えれば部屋数は足りません。そのため、子供が増える可能性があれば、子供部屋を仕切って2つに分けられる広さの部屋を用意する必要があります。また、子供が大きくなるにつれて親子間でもプライバシーへの配慮が必要になります。夫婦と子供部屋が隣り合っているとプライバシーが配慮されにくいので、隣り合わないように設計した方が良いでしょう。
玄関での失敗
玄関での失敗事例は、たとえば玄関付近にトレイを配置してしまうときなどです。その場合、お客さんが玄関にいるときはトイレへ行きにくいです。また、排せつ音や水を流す音が丸聞こえになる点もデメリットになります。そのため、玄関にお客さんがいるときでも問題ないか?という点を配慮して設計する必要があるのです。
寝室での失敗
寝室で良くある失敗事例は、寸法をギリギリに設計したことでベッドを入れるのに苦労したという事例です。というのも、室内には「巾木」と言われる壁を保護するプレートのようなものがあります。また、設計と実寸ではミリメ―トル単位で誤差が出ることも少なくありません。そのため、ベッドのサイズはミリ単位まで正確に採寸して、余裕を持った設計にしましょう。そうしないと、室内にベッドを入れることができたものの、ベッドの上で動くたびベッドが壁に当たる…という事態もあり得ます。ここまでで、間取りに関する失敗事例と対策を解説しました。
お金の面での失敗事例と対策
次に、お金の面での失敗例と対策について以下を解説していきます。
- 予算オーバー
- 予算不足
- 住宅ローン
予算オーバー
予算オーバーしてしまう事例は、オプションを付けすぎてしまったという事例が多いです。オプションとは以下のような設備・仕様のことになります。
- 電子錠
- 玄関に人感センサーを導入
- 全館空調システム
- 床暖房
- 太陽光発電
- ディスポーザー
- 浴室テレビ
上記のように、付いていなくても生活できるものの付いていたら便利なものです。しかし、当然ながらオプションを付けすぎると金額が上がってしまうので、予算オーバーになってしまうリスクがあります。注文住宅はある程度自分の希望を叶えられるからこそ、自分の希望に優先順位を付けておくことが重要です。優先順位を付けておけば、オプションを付けるべきかどうかの判断が正確にできます。
予算不足
前項とは逆で、予算を気にしすぎて不満足な家になってしまう失敗事例もあります。言い換えると、予算を絞り過ぎて予算不足になったことにより、色々なオプションや設計を妥協したということです。そうなると、たとえば友人宅へ行ったときに「やっぱりあの設備は付けておくべきだった」と思うかもしれません。また、シンプル過ぎる家になったことで、竣工後に後悔してしまうかもしれません。後悔しない注文住宅を建てるためには、やはり自分の希望を整理しておくことが重要です。そうすれば、「そぎ落とす要素」と「お金をかけてでも付ける要素」が分かってきます。
住宅ローン
お金の面に関する失敗事例には、住宅ローンの借入額が大きすぎたという事例もあります。この事例はリスクが高いので十分注意しましょう。具体的には、以下を意識して借入することが重要です。
- 借入可能額は返済可能額ではない
- 将来的な収入と支出を加味する
一言でいうと、身の丈に合った借入額にするということです。住宅ローンが重くのしかかれば注文住宅を建築した後に後悔してしまうので、借入額には十分気を付けましょう。この章では、お金に関する失敗事例を解説しました。
設備での失敗事例と対策
次に、設備での失敗事例と対策について以下を解説します。
- 収納場所の失敗
- コンセント箇所の失敗
- 温度調節の失敗
- 防音性の失敗
- 窓配置での失敗
収納場所の失敗
設備に関して多い失敗事例は収納場所の失敗です。特に、子供がいると荷物はどんどん増えていくので、想定していた収納だと足りない場合があります。対策としては、どんな荷物が増えそうで、その荷物を置くにはどのような収納が必要かを考えて設計することです。たとえば、子供が生まれるのあればベビーカーの収納場所を確保しておきましょう。家のスペースにもよりますが、「何でも入れることができる納戸」を用意しておくと、色々な活用法があるので便利です。
コンセント箇所の失敗
細かい話ですが、コンセント箇所の失敗事例も意外と多いです。要は、コンセントが必要なもののコンセントが近くにないので、延長コードで引っ張ってくるしかないという事例です。対策は、模様替えしたときを想定することです。たとえば、リビング・ダイニングの設計では、ダイニングテーブルとテレビ台を置く位置をイメージして設計します。しかし、住んでいるうちに模様替えすることもあるので、模様替えすることも想定したコンセントの配置にしましょう。そうすれば、コンセント箇所が原因の失敗リスクは小さくなります。
温度調節の失敗
温度調整の失敗事例とは、たとえば「陽の光を採り入れたくて大きな窓を設置した」ことにより、部屋の温度が外気に影響されやすくなったという失敗事例です。注文住宅をはじめ、住宅の断熱性は開口部(窓など)の多さと断熱材で決まります。しかし、開口部が多すぎると、いくら断熱性能が良い家でも外気の影響を受けやすいのです。そのため、やたらと開口部を増やし過ぎず、室内の温度が変わりにくくなることを意識した設計が重要になります。
防音性の失敗
防音性の失敗事例とは以下のような事例です。
- 上階に子供部屋を作ってしまってうるさい
- 幹線道路の音がうるさい
まずは、上の階と下の階の配置を良く検討することが重要です。騒音がしそうな子供部屋を上階に配置することは避けた方が良いです。また、幹線道路など騒音がする場所であれば、窓を防音性の高い「二重サッシ」にするなどの対策は必要です。その辺りは建築業者と相談した上で、コストを加味して考えましょう。
窓配置での失敗
窓配置での失敗事例とは以下のような事例です。
- トイレの窓が隣戸から見える位置になった
- 天窓を付けたら掃除が大変だった
- 大きすぎる窓を設置したことで暑く(寒く)なりやすい
対策としては、窓が隣戸や外からどう見えるか?を考えることです。また、上述したように、窓の大きさによって室内の温度が変わりやすい点を認識しておくことも重要です。この章では設備での失敗事例を解説しました。
建築会社選びでの失敗事例と対策
建築業者選びでの失敗事例と対策については以下を解説します。
- 担当者の失敗
- コミュニケーション面の失敗
- アフターサービスでの失敗
担当者の失敗
担当者の失敗事例は、担当者との相性が悪く不快な思いをしたり、話が進みにくかったりすることです。注文住宅を建てる場合は、建築業者が建築主の要望をヒアリングします。そして、その要望を間取りに落とし込むことで、少しずつ建築主の要望を形にしていくという作業が必要です。その作業の窓口になるのが担当者なので、担当者との相性は非常に重要なのです。とはいえ、担当者を自分で選ぶことはできないため、担当者との相性が悪ければ担当替えをお願いすることが対策になります。ただ、担当替えは中々言い出しにくいのが本音でしょう。しかし、自分が希望する注文住宅を建築するためには、割り切って担当替えを依頼することが重要です。
コミュニケーション面の失敗
コミュニケーション面での失敗事例は、前項の「担当者との相性」と近い失敗です。たとえば、建築業者側の意見に押し切られたり、打ち合わせが少なく要望が上手く伝わっていなかったりする事例になります。これらは全てコミュニケーション不足によって起きることなので、建築業者と密にコミュニケーションを取ることが重要です。また、当然ながら自分の注文住宅を建築するので、建築業者の意見ではなく「自分の意見」を優先させましょう。もちろん建築業者の意見は取り入れますが、最終的に判断するのは建築主です。
アフターサービスでの失敗
アフターサービスでの失敗事例は、「アフターサービスの対応が遅い」などです。対策としては、アフターサービスの内容と対応の早さを見極めることです。アフターサービスの内容とは、たとえば以下のように建築業者によって異なります。
- 躯体部分の防水を最長○年保証
- 無料点検〇回
- 24時間365日対応のコールセンターあり
まずは上記のようなアフターサービスの内容を確認しましょう。また、見積もり依頼したときの対応が迅速・丁寧・正確か確認することも重要です。もちろん、その担当者がアフターサービスを担当するわけではないものの、見積もり時の対応をチェックしておけば会社としての姿勢を見ることができます。この章では、建築業者選びの失敗事例と対策について解説しました。
失敗しないために最低限気を付けるべきこと
次に、注文住宅の建築で失敗しないために最低限気を付けるべきことである以下を解説します。
- 希望条件を充分考えておく
- 生活をイメージし、動線を意識する
- 業者選びを慎重に行う
希望条件を充分考えておく
まずは希望条件を十分に考えておくことが重要です。上述したように、「オプションをつけるかどうかの判断」や「予算オーバーしないための準備」は、希望条件を考えておくことが対策でした。希望条件を考えることで、オプションの取捨選択がしやすいからです。そんな希望条件を考えるときは、家族間ですり合わせておきましょう。その上で建築業者と打ち合わせを重ねることで、自分の希望に近い注文住宅を建築することができます。
生活をイメージし、動線を意識する
また、生活をイメージした動線を意識することも重要です。たとえば、上述したように「リビングを通った2階に子供部屋をつくってしまう」という事例は、まさに生活動線を考えていないでしょう。ほかにも、洗濯機からバルコニーまで遠ければ、洗濯機から洗濯物を出して干すまでに時間がかかります。このような細かい生活動線・家事動線を意識しないと、「設計ミスしてしまったな…」と後悔してしまうかもしれません。だからこそ、生活動線・家事動線を意識して設計することは重要なのです。
業者選びを慎重に行う
最後に建築業者選びは重要です。というのも、建築業者によって実現できる間取りや設備・仕様などが異なる上に、担当者の質も異なってくるからです。そのため、自分が希望する注文住宅をある程度イメージできたら、建築業者に資料請求することをおすすめします。各社の資料を見比べることで特徴が分かってくるため、結果的に自分の希望する注文住宅を建築できる建築業者を見つけやすいです。
失敗事例と対策を頭に入れて家づくりを進めましょう
この記事では、後悔しないための注文住宅を建てるために、よくある失敗事例を紹介しました。まずは、この失敗事例と対策を頭に入れておきましょう。そして、自分の理想としている家をイメージできたら、建築業者に資料請求するという流れが良いです。そうすれば、建築業者と打ち合わせするときもスムーズに進みますし、何より建築業者を選ぶときも明確な基準を持って選ぶことができます。
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