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注文住宅を建てるための土地を探すには?
まずは、注文住宅を建てるための土地探しの基本を知っておきましょう。この章では、「土地を探す前に行うべきこと」と、「土地を探す具体的な方法」について解説します。
土地を探す前にまず行うべきこと
土地を探す前に行うべきことは以下3点です。
- 土地とその諸費用にかけられる予算を決める
- 業者に伝えるために条件を整理する
- 希望のエリアを絞り込む
詳しく解説します。
土地とその諸費用にかけられる予算を決める
まずは、土地と土地購入時に必要な以下諸費用を含めた予算を決めましょう。
- 仲介手数料
- 登記関係費用
- 住宅ローン関係費用
要は、注文住宅を建築するための総予算を決めておくというわけです。というのも、予算を決めておかないと、土地を探すエリアも絞れませんし土地の広さや条件なども決められないからです。総予算が分からなければ、自己資金額と月々の支払い額はいくらまでならOKか?を決めておきましょう。この点を決めておけば、不動産会社や建築会社に相談してローンシミュレーションを行えば、自ずと予算が分かってきます。
業者に伝えるために条件を整理する
次は、前項で解説した「予算」以外に、家の広さや間取りの希望を整理しておきしょう。また、それ以外にも「ゆずれないポイント」を整理することが重要です。ゆずれないポイントとは、たとえば「南向き」や「角地」などのことです。というのも、理想の土地を見つけることは中々難しいため、ゆずれないポイントを明確にすることで妥協点を探りやすくなります。
希望のエリアを絞り込む
次に希望のエリアを絞り込みましょう。たとえば、「○○線沿線の××駅~▼▼駅」という広い範囲のエリアでも問題ないです。ただ、より明確にエリアを決めた方が業者も土地を紹介しやすいので、なるべく明確に決めておいた方が良いでしょう。エリアを絞らないと業者も土地を紹介しにくいため、ある程度エリアを絞っておくことはマストといえます。
探す方法は大きく2種類
土地を探す方法は大きく分けて以下2種類です。
- 不動産会社に依頼をする
- 建築会社に土地探しも依頼する
それぞれのメリット・デメリットは次章で解説するので、ここでは概要だけ把握しておいてください。
不動産会社に依頼をする
まずは、不動産会社に土地探しを依頼するという方法です。この方法が一般的な土地探しといえます。いわゆる「仲介会社」といわれる不動産会社に連絡をして、条件に合った土地を紹介してもらうという流れです。
建築会社に土地探しも依頼する
また、注文住宅の場合は建築会社も選定する必要があるため、その建築会社に土地探しを依頼することも可能です。
不動産会社と建築会社、それぞれのメリット・デメリットは?
前項で解説したように、土地を探す方法は不動産会社に依頼する方法と建築会社に依頼する方法の2種類あります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
不動産会社に依頼する場合
まずは、不動産会社に依頼する場合のメリット・デメリットです。結論からいうと、数多くある土地情報から土地を選びたい…という人は不動産会社に土地探しを依頼した方が良いでしょう。以下より詳しく解説します。
メリット
不動産会社に土地探しを依頼するメリットは以下の点です。
- 土地情報が多い
- 建築会社をゆっくり選べる
<土地情報が多い>
まずは土地情報が多いという点です。というのも、不動産会社は不動産を仲介するプロです。実際に不動産会社の営業担当者は、日々レインズなどで物件情報を収集しています。また、「土地を売りたい」と思う人は真っ先に不動産会社へ相談するでしょう。そのため、不動産会社にはたくさんの土地情報が集まります。このような理由があるので、「多くの土地情報を得たい」という人は不動産会社で土地を探すことをおすすめします。
<建築会社をゆっくり選べる>
また、建築会社をゆっくり選べるという点もメリットです。そもそも注文住宅を建築するときは、土地探しと建築会社探しは並行して行うことが一般的です。実際に建築会社へ見積もり依頼&工事請負契約書を結ぶタイミングは、購入予定の土地が決まってからになります。ただし、建築会社に土地を依頼するということは、基本的にはその建築会社に施工を依頼するということです。言い換えると、土地探しの段階から建築会社を決定しておく必要があるということです。一方、不動産会社に土地探しを依頼すれば、建築会社を選ぶ時間は十分にあります。建築会社によって建築する家の特徴は異なるため、「ゆっくり建築会社を選べる」という点はメリットといえるでしょう。
デメリット
不動産会社に土地探しを依頼するデメリットは以下の点です。
- 家を建築する想定はできない
- 仲介手数料がかかる
- 窓口が二本になる
<家を建築する想定はできない>
まず、不動産会社は建築のプロではないため、家の建築を想定することはできません。つまり、自分が建築したい家の希望を不動産会社に伝えても、その家を建築できる土地かどうかの判断はできないということです。そのため、不動産会社から紹介された土地の中で良い土地があっても、建築会社に相談したらその土地では自分の理想の家は建築できない…というケースもあり得ます。
<仲介手数料がかかる>
また、不動産会社に土地の紹介を依頼するということは、不動産会社に土地の「仲介」を依頼するということです。そのため、土地を購入したときには仲介手数料を支払います。仲介手数料は、土地の価格が400万円超であれば「土地価格×3%+6万円」です。このように、仲介手数料は高額になるので、その点は不動産会社に土地紹介を依頼するデメリットといえるでしょう。
<窓口が二本になる>
不動産会社に土地紹介を依頼すると、窓口が二本になる点もデメリットです。というのも、購入予定の土地を見つけた場合、その土地にはどの程度の家を建築できるかは、建築会社に相談する必要があるからです。つまり、不動産会社と建築会社の2社とやり取りする必要があるため面倒になる点がデメリットといえます。
建築会社に依頼する場合
次に、建築会社に依頼する場合のメリット・デメリットを解説します。結論からいうと、建てたい家が明確にイメージできている人、もしくは依頼する建築会社がすでに決まっている…という人は建築会社に土地探しを依頼した方が良いでしょう。以下より詳しく解説します。
メリット
建築会社に土地探しを依頼するメリットは以下の点です。
- 建物を建築する前提で土地を探してくれる
- 土地と建物の合計予算を考えてくれる
- 仲介手数料がかからないこともある
- 窓口を一本化できる
<建物を建築する前提で土地を探してくれる>
まず、建築会社は建物を建築する前提で土地を紹介してくれます。つまり、建築会社へ家のイメージを事前に伝えておけば、その家を建築できるような土地を紹介してくれるというわけです。そのため、購入したい土地が見つかったものの、自分の理想の家を建築できない…という状況はなくなるでしょう。
<土地と建物の合計予算を考えてくれる>
次に、建築会社なら土地と建物の合計予算を考えてくれる点もメリットです。つまり、建築会社は「土地代+建築費用」の合計予算を加味した上で、土地を紹介してくれるのです。もちろん、多少予算がブレることはあるものの、そのブレる範囲が小さい点は建築会社に土地紹介を依頼するメリットといえるでしょう。
<仲介手数料がかからないこともある>
また、建築会社に土地を紹介してもらうときは、仲介手数料がかからないケースもあります。というのも、建築会社に土地を紹介してもらうときは、その建築会社に施工を依頼するのが基本だからです。つまり、建築会社としては建築費用をもらうことで利益が出るため、仲介手数料をもらわなくても良いというわけです。ただし、この点はケースバイケースなので事前に確認しておく必要があります。
<窓口を一本化できる>
ほかにも、建築会社に土地紹介を依頼すれば、窓口を一本化できるという点もメリットです。窓口を一本化できれば、「土地購入~建築の見積もり」までスムーズに進捗することができます。
デメリット
一方、建築会社に土地探しを依頼するデメリットは以下の点です。
- 土地を紹介できない建築会社もある
- 土地情報が少ない
- 建築会社を早めに選ぶ必要がある
<土地を紹介できない建築会社もある>
まず、土地を紹介できない建築会社もあります。そもそも建築会社は土地の仲介が主業ではないため、土地の紹介ができない場合もあるというわけです。
<土地情報が少ない>
また、建築会社は土地情報を潤沢に持っているわけではありません。前項のように、建築会社は土地仲介が主業ではないという点が理由になります。
<建築会社を早めに選ぶ必要がある>
上述したように、建築会社に土地を仲介してもらうということは、基本的にその建築会社に家の施工を依頼します。もちろん、土地を探している段階で工事請負契約書を結ぶわけではありませんが、そのまま施工する前提で建築会社も土地を紹介します。そのため、建築会社に土地探しを依頼するということは、土地探しの段階から建築会社を確定させる必要あると思っておきましょう。つまり、早い段階で建築会社を選ぶ必要があるため、その点はデメリットといえます。
並行して依頼するのも手
ここまでで、土地探しを依頼する方法は不動産会社と建築会社の2種類あり、それぞれのメリット・デメリットが分かったと思います。ただ、不動産会社と建築会社の両方に土地探しを依頼するという方法もあります。しかし、その場合は「不動産会社とは一般媒介契約を結んでおく」という点を覚えておきましょう。というのも、一般媒介契約以外の専属専任媒介契約と専任媒介契約を結ぶと、建築会社から土地を紹介されたときに、不動産会社へ支払いが発生する場合があるからです。この点に注意すれば、並行して依頼しても問題ありません。
土地探しで失敗しないためのコツと注意点
次に土地探しで失敗しないためのコツと注意点である以下を解説します。
- 土地にかけるお金を明確にしておく
- 購入時期を決めておく
- 建築会社に頼む場合は、真剣度を伝える
土地にかけるお金を明確にしておく
まずは土地にかけるお金を明確にしておくことです。つまり、総予算のうち土地代と建築代に分けて考えておくということです。土地にかけるお金を明確にするためには、そもそも建築費用を把握しておく必要があります。そのためには、事前に資料請求して情報収集することが重要です。そうすれば、自分の希望する家の建築費用がざっくりと分かるため、自ずと土地にかけられるお金も分かってくるでしょう。
購入時期を決めておく
また、土地を購入する時期を決めておくことも重要です。購入時期を決めておかないと、土地探しはズルズルと長引きます。なぜなら、理想の土地を追い求め過ぎて、結局決断できないからです。しかし、そうなると良い土地を逃すリスクが高まるため、土地を探すときは購入時期を決めておきましょう。
建築会社に頼む場合は、真剣度を伝える
建築会社に土地探しを依頼するときは真剣度を伝えましょう。というのも、上述したように建築会社は土地の仲介を専門としているわけではないからです。つまり、建築会社は「自分のところで施工できる」という前提で土地を紹介するため、本気度が低いと「良い土地」を紹介してくれない可能性があります。そのため、「土地購入の本気度」と「その建築会社へ施工まで依頼する本気度」は、きちんと伝えておくことが重要です。
土地が決まった後の流れ
最後に、土地が決まった後の流れを解説します。土地が決まった後の流れは以下の通りです。
- 土地の現地確認と見積もり依頼
- 購入申し込み
- 土地の売買契約締結
詳しく解説します。
土地の現地確認と見積もり依頼
まず、土地の現地確認と見積もり依頼をします。土地の現地確認では主に以下を確認します。
- 土地の形状や道路づけ
- 隣戸との距離や境界
- 周辺環境
現地確認が終わったら見積もり依頼するという流れです。仮に土地改良工事などが必要であれば、その費用も含めた見積りを依頼しましょう。
購入申し込み
見積りに問題がなければ、次は購入申込みをします。申込みに法的拘束力はないため、キャンセルしてもペナルティはありません。しかし、キャンセルされると売主には大きなデメリットになるので、基本的には購入前提で申込みをしましょう。購入申し込みが受理されれば、ほかに検討者が現れても申込者が優先されます。また、売主が申込みを受けるときは、「ローンの事前審査に受理していること」を条件にしているケースが多いです。
土地の売買契約締結
申込みを入れた後は、概ね1週間以内に売買契約を締結します。売買契約時には、購入価格の5%~10%程度の手付金を売主に支払います。この手付金は売買代金に充当されるお金です。なお、自己都合で売買契約をキャンセルする場合は、手付金は売主に没収されるので注意が必要です。土地の売買契約を結んだ後は、残代金を支払って引渡しを受けるという流れになります。
注文住宅の土地探しの方法は2つ
このように、注文住宅を建てる土地を探すときには、不動産会社もしくは建築会社に探してもらうという2種類の方法があります。まずは、それぞれのメリット・デメリットを理解しておきましょう。また、土地を探すときは土地代・建築代の予算決めが重要ですが、相場感が分からない人も多いと思います。そのため、ハウスメーカーに資料請求を行いカタログなどを取り寄せておきましょう。そうすれば、家ごとに予算感が分かってくるので、自分が建築したい家の予算も把握できます。
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