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注文住宅を建てる際にかかる費用の内訳とは?
- 土地購入に関する費用
- 建物に関する費用
- 付帯工事に関する費用
- 住宅ローンに関する費用
- その他の諸費用
注文住宅の諸費用で掛かる費用
当然ながら住宅の価格は条件によって変わります。そのため一概に「この金額」と言うことはできません。しかし、概算にしても金額を知る手掛かりはあります。どのような手掛かりがあるかについて見ていきましょう。
土地購入に関する費用
まずは土地に関する費用の手掛かりについて以下を解説します。
- 土地代は都度確認が必要
- 土地代は場所によってずいぶん違う
- 形によっても土地代は変わる
- 地盤改良もあり得る
詳しく解説します。
土地代は都度確認が必要
土地代は基本的に都度見積もりが必要です。ただし、見積もりを取る以外にも価格を把握する手掛かりはあります。というのも、土地の価格は国土交通省の「土地情報総合システム」で情報を集めることが可能だからです。このシステムでは、実際に行われた不動産の取引価格を検索して調べることができます。ただし、ピンポイントで住所を検索できないので、ざっくりとした相場価格を把握するに留まる点は認識しておきましょう。
土地代は場所によってずいぶん違う
土地の価格は場所によっても変わってきます。良い例として考えられる指標が「駅からの距離」です。駅から近い方が土地代は高くなる場合が多く、駅から離れてしまうと土地代が落ちてしまうのです。また、道路との接し方によって土地代は変わってきます。というのも、接している道路の条件によって「建築できる建物の大きさ」が変わるからです。
形によっても土地代は変わる
土地は形状によっても価格が変わります。一般的には、不成形な土地だと価格は安くなり、長方形などの成形地は価格が高いです。というのも、成形な土地の方が形のきれいな建物物を建築できるからです。
地盤改良もあり得る
土地は、地域によっては地盤が弱く改良工事が必要なこともあります。その場合は、土地代に「改良工事の費用」を含めて考える必要があります。なお、改良費用は土地によって異なります。というのも地盤の状況によって改良の工法や規模も違ってくるからです。
建物に関する費用
建物に関する費用については以下を知っておきましょう。
- 坪単価について
- 構造によって坪単価は変わる
詳しく解説します。
坪単価について
坪単価とは「建物の延べ床面積あたりの建築単価」ということができます。延べ床面積なので、たとえば30坪の面積の土地に建てる平屋の延べ床面面積は30坪となり、2階建ての場合は60坪となります。そして、この床面積に対して坪単価を掛けて、建物全体の概算価格を算出することが可能です。つまり、坪単価が50万円で平屋の30坪の家を建てるなら、建物価格は平屋で1500万円、2階建てで3000万円になります。
構造によって坪単価は変わる
建物の坪単価はすべてが同じにはなりません。条件によって価格帯も違って来ます。主な工法と価格の概算は以下の通りです。
- 在来工法:約54万円/坪
- プレハブ工法:約63万円/坪
- ツーバイフォー工法:約64万円/坪
なお、これはあくまでも一応の目安であって、仕様によって坪単価が上下することを忘れてはいけません。資金計画を立てるときは、余裕を持った計算も必要になる点は覚えましょう。
付帯工事としてかかる費用
次に付帯工事について解説します。付帯工事とは、具体的に以下の工事が挙げられます。
- オプション部分
- 外構部分
- その他
詳しく解説します。
オプション部分
住宅設備にはオプションとなる部分があり、その価格は坪単価とは別になります。例としては、浴室乾燥機や食器洗い機です。オプション料金は数万円程度なので、家全体の施工費と比較すると微々たるものです。しかし、オプションを付けすぎると数十万円~百万円を超すケースもあり得ます。そのため、必要な設備を洗い出し、コスト試算の精度を上げることが大切です。
外構部分
外構とは庭まわりや敷地まわりを指します。具体的には門扉やフェンス、そして駐車スペースに設置するカーポートなどです。外構部分も、家全体の施工費用から考えると低くなると錯覚しがちですが、全体で見ると大きな価格になるので気を付けましょう。
その他
その他にも、テレビのアンテナなど、インターネットに関係するもの、更にはカーテンレールやカーペットなどが必要となります。
住宅ローンに関する費用
住宅ローンは、住宅の購入費用だけではありません。ローンそのものにも別途費用が発生するのです。内容としては、事務手数料や団体信用生命の保険料、そして抵当権の設定に関係する費用などがあります。これらの費用はローンを組む金融機関によっても違ってくるので、資金計画時に情報を集めておくことが必要となります。金利情報と一緒に調べておきましょう。
忘れがちなその他の諸費用
住宅の購入にあたっては、土地や建物、そしてローンなどの費用の他にも、別途に発生する諸費用があります。これらの費用も最初の段階から計算に入れておくことが大切です。以下より、詳しく解説します。
設計料
注文住宅の場合は顧客のヒアリングを行ってから設計に取り掛かるので、建物代金とは別の費用となる場合もあります。特に、著名な設計事務所に依頼するならば、設計料だけでも数百万円規模にもなるので、資金計画に組み込まなくてはなりません。
仲介手数料
仲介手数料は不動産会社に支払う費用です。仲介手数料率は、物件価格が400万円超であれば、「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた金額になります。なお、上記の計算式で算出される仲介手数料はあくまでも上限なので、その上限以下であればいくらでも構いません。
税金
不動産取引には、契約引渡しまでの間に以下の税金が発生します。
- 印紙税:売買契約の際に発生する税金
- 登録免許税:登記に必要な税金
- 不動産取得税:土地の取得時に発生する税金
それぞれの税額については、不動産会社に算出してもらいましょう。<h4>司法書士報酬</h4>登記は司法書士に依頼することになります。費用は5~10万円です。
引っ越し費用
引っ越し費用は運ぶ家財の量や運搬する距離によって価格が違います。また、業者によっても価格が違うので、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。
注文住宅の諸費用はいくらくらいかかる?
次に諸費用について以下を解説します。
- 諸費用の目安と具体例
- 現金払いができない場合は、つなぎ融資
詳しく解説します。
諸費用の目安と具体例
諸費用は、注文住宅の場合は「土地と建物の総額×10~12%」が目安です。土地と建物の総額が5000万円の物件を考えると、500~600万円の費用が発生することになります。しかし、ギリギリで予算を組んでしまうと、追加で費用が発生した場合などに困ることもあります。そのため、物件価格の20%程度用意しておくことがおすすめです。
現金払いができない場合は「つなぎ融資」
注文住宅の購入には、現金で決済しなければならない部分があります。たとえば「土地購入の費用」などです。つまり、土地を購入する段階で、まとまった費用が必要になります。しかし、土地の購入費用は高額なので、簡単に捻出できない場合もあるでしょう。その場合に利用できるのが「つなぎ融資」です。つなぎ融資を利用すれば、住宅ローンの実行までに発生する費用を用意することができます。
諸費用を抑えるためにできる事と注意点
諸費用を抑えるためには物件価格を抑えることが重要です。しかし、長い目で見ると削るべきではない費用もあります。この章では、抑えても支障が少ない費用と、削るべきでは無い費用を取り上げてみます。
抑えることができる費用
抑えることできる費用は以下の通りです。
- 内装
- オプション部分
- 外構部分
- 外装材
詳しく解説します。
内装
内装は生活に直接関係する部分ではありますが、抑えても支障は少ないです。たとえば、漆喰の壁や天然木のフロア材などを考えていたとしても、既成の内装材へ切り替えてコストを抑えることも可能です。確かに室内の雰囲気が思い通りにならないかも知れませんが、そこは我慢のしどころと捉えるべきといえるでしょう。
オプション部分
オプションとして取り付ける設備もコストを下げることは可能です。というのも、住宅設備には高級・高機能のタイプから普及タイプまでのグレードがあり、性能や仕様のレベルを下げれば設置コストを下げることができるからです。確かに設備のグレードを下げることは不便にはなるのですが、そこもコストを優先させるため、仕方ないと考えるべきでしょう。
外構部分
外構部分も工夫次第でコストを下げることが可能です。たとえば、駐車スペースはコンクリートで舗装をするよりも、砂利敷きにした方が安く済みます。また、敷地まわりもブロック塀で完全に囲うよりも、オープン外構にした方が設備費用の面で安くなります。
外装材
外装材もコストを下げる余地のある部分です。具体的にはサイディングや屋根材などとなります。というのも、外装材にも性能優先のものとコスト優先のものがあるため、基本性能を落とさない範囲でのコストダウンは可能なのです。外装部分のコストダウンによって、もしかしたらイメージと違う家となってしまうかも知れませんが、それも仕方ないと割り切るべきでしょう。
諸費用を抑えるにあたっての注意点
諸費用を抑える手段は色々ありますが、闇雲にコストをカットするべきではありません。というのも、以下の注意点があるからです。
- 抑えるべきでは無いところもある
- なぜ価格が下がるかを確認する
- 金融機関や仲介手数料について
詳しく解説します。
抑えるべきでは無いところもある
注文住宅の場合、建物の基本構造から相談ができるので、コストを本気で下げようとするならば相当なコストダウンが可能です。しかし、あまりにもコストを優先させると建物の基本的な性能まで落とすことにも繋がります。そのため、コストダウンの相談においても「抑えるべきでは無いところ」を明確にした上で検討するのがベターです。たとえば、住宅の基本性能に断熱性があります。この性能は外壁や天井部分などに断熱材を入れて発揮する性能なのですが、断熱材のレベルを落とし過ぎると、今度は夏に暑く、冬に寒い住宅になってしまいます。
なぜ価格が下がるかを確認する
コストダウンにおいても「なぜ値段が下がるか」を確認しておくことは非常に大切です。というのも、コストダウンだけを前面に出す悪質な業者が存在するからです。理由も不明確なままで「とにかく安い」といった理由で業者を決めるのは危険ですので、避けるべきでしょう。コストが下がるのであれば、どの部分がどの様な仕様になることによるコストダウンか?を、はっきりさせておくのがベターです。
金融機関や仲介手数料について
諸費用においてもコストダウンの可能性はあります。ただし、「コストダウンして良い費用」と「コストダウンをおすすめできない費用」があります。まず、コストダウンして良い費用は「金融機関の手数料」などです。これは金融機関によって変わるので、複数の金融機関を比較すればコストダウンできます。その一方で、不動産会社に支払う手数料、これも法的には下げることはできるのですが、不動産会社が良い顔をしません。そのため、今後の関係を考えると不利になることも考えられます。不動産会社とのコネクションは、家の購入後のメンテナンスの際にも重要になるので、無理なコストダウン(値引き)は避けましょう。
削るべき予算の線引きが大事
このように、注文住宅には土地や建物の他にもさまざまな費用が発生します。そして、コストを抑えるには削れる部分と削るべきでは無い部分を明確にしておくのが大切です。今のハウスメーカーにはローコスト化を積極的に推進している会社があります。そのような会社は、部材加工の自動化や資材調達を工夫することによってコストを下げているので、「どのようにして価格を下げているか」が分かりやすく、安心して注文住宅を相談することができます。ローコストと言っても建物の性能は引けを取らないので、カタログなどの資料も併せて見ることをおすすめします。
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