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注文住宅の費用と住宅ローン
- 注文住宅を建てる際にかかる費用
- 注文住宅は完成前に支払タイミングが複数回ある
注文住宅を建てる際にかかる費用
注文住宅を建てる際にかかるもの | 費用 |
---|---|
土地代(建て替えない場合) | 地域による |
本体工事費 | 建築費用の75%前後 |
別途工事費 | 建築費用の20%前後 |
諸費用 | 建築費用の5%前後 |
土地代(建て替えない場合)
本体工事費
別途工事費
- 空調工事の費用
- 照明器具やカーテンレールの工事費用
- 水道管やガス管の引き込み費用
- 建物の外回りの工事費用
諸費用
物件の登記費用 | 登録免許税および司法書士への報酬 |
測量費用 | 現況測量を行うための費用。数万円〜10万円 |
印紙税 | 契約書の種類と契約額次第。 |
仲介価格 | 物件価格の3%+6万円+消費税が上限 |
不動産取得税 | 不動産取得時に支払う。土地の評価額×2分の1×3% |
固定資産税・都市計画税 | 住んでいる地域や物件の広さなどによって違う |
住宅ローン保証料 | 一般的には金利+0.2%の費用が必要 |
つなぎ融資の事務手数料 | 10万円前後 |
注文住宅は完成前に支払タイミングが複数回ある
一般的な住宅は完成済み
注文住宅は建物が完成していない
注文住宅の代金支払いの流れ
ここからは、注文住宅の代金支払いの流れについて、どのタイミングでどのぐらいの費用を支払わなければならないのか解説します。まず注文住宅を建てるためには、以下のタイミングで代金を支払います。
- 土地の購入申し込み
- 土地の売買契約
- 土地引き渡し
- 工事着工
- 中間金の支払い
- 完成、入居
ここからは、土地の予算1,000万円、建築費用が2,700万円かかるケースで順番に解説します。
土地の購入申し込み
住宅を建てるためには土地を購入する必要があります。土地の予算は全予算の内2割〜3割ぐらいが一般的です。つまり、全予算が4,000万円であれば、土地の予算は800万円〜1,200万円が一般的です。
土地の売買契約
注文住宅を建てる土地が決まれば、土地に関する売買契約を行います。売買契約時には、不動産会社に手付金を支払います。手付金は通常土地購入費用の10%前後が一般的です。土地費用1,000万円のケースでは、10%に当たる100万円を自己資金で支払います。
土地引き渡し
土地の引き渡し日になると、その土地はあなたのものになり、住宅を建てることができます。その際、土地購入費用のうち手付金以外の費用を支払います。今回のケースでは、1,000万円の土地に対して手付金100万円を支払い済みなので、残りの900万円を支払うことになります。900万円を自己資金で用意できない場合は、上述した「つなぎ融資」か「分割融資」を利用して支払うのが一般的です。
工事着工
施工会社との契約締結後に工事の着工に入ります。建売住宅の場合は、建物が完成する前にかかる費用は工務店やハウスメーカーが支払ってくれます。しかし、注文住宅の場合は、建物が完成するまでの費用も自分持ちです。着工費用は工事費用の30%前後掛かるため、工事費用が2,700万円のケースでは、900万円を支払わなければなりません。繰り返しになりますが、自己資金で用意できない場合は、金融機関でつなぎ融資か分割融資を利用して資金を用意しましょう。
中間金の支払い
建築費用のうち、建築途中に支払うお金を中間金と呼びます。一般的には建物の外観が完成した「上棟時」に支払う費用であり、中間金は建築費用の30%前後です。つまり、着工費用と同じく中間金の費用も900万円掛かります。中間金も自己資金で支払えない場合は、つなぎ融資か分割融資を利用して支払いましょう。
完成、入居
注文住宅が完成したら入居が可能になります。住宅が完成したタイミング(竣工)で、工事残金のうち残りの費用である30%の資金を支払います。このタイミングで住宅ローンが実行されるので、その住宅ローンで「つなぎ融資」も完済します。つまり、つなぎ融資を完済して、その分の残債はそのまま住宅ローンに組み込まれるということです。ここまでが、「注文住宅の代金支払い」の一連の流れになります。
注文住宅でのローンの組み方は2種類
注文住宅が完成するまでの費用を自己資金で支払えない場合は、つなぎ融資か分割融資を利用して支払うのが一般的です。自己資金はあるけど、預貯金が少なくなるのが心配な場合も2種類のローンをうまく活用しましょう。以下より詳しく解説します。
分割融資
分割融資とは、建物が完成する前の費用を、支払いがあるたびに複数回に分けて融資を行う方法のこと。金融機関によって契約内容に違いがあるので注意が必要です。たとえば、多くの金融機関では適用金利について、分割融資が行われる日の店頭金利が適用されるケースが多いです。ただ、固定金利のみが適用される金融機関もあります。また、分割融資の回数も2回しか分割できない金融機関もあれば、3,4回の分割が可能な金融機関もあります。このように、金融機関ごとに異なる点があるので確認が必要です。分割融資のメリットは、住宅ローンの一部として借りるので金利が低めに設定されていることです。一方で、
- 抵当権が必要
- 登記費用などの諸費用が掛かる
- 一部の金融機関では分散融資の取り扱いがない
などデメリットもあるのでよく検討しましょう。
つなぎ融資
つなぎ融資とは、住宅を建てる前に必要な資金を一時的に建て替えてくれる融資のことです。つなぎ融資は、その名の通り「つなぎ」で利用される融資なので短期間で返済を行います。つなぎ融資のメリットは、住宅ローンの融資に通っていることが前提のローンなので手続きが簡単なことや担保が必要ない点です。一方で、つなぎ融資は住宅ローンとは関連のない融資なので、住宅ローンよりも適用金利が高い傾向にあります。ただ、つなぎ融資の利用は建物が完成する半年〜1年前後なので、そこまで利息について心配する必要はないでしょう。しかし、途中で注文住宅の設計を変更した場合や工事の進捗に遅れが出た場合は、住宅の完成までに時間がかかるため、金利の負担が重くなる点は認識しておく必要があります。なお、土地の購入費用はつなぎ融資を利用し、建築費用は分割融資を利用するといった使い方も可能です。分散融資やつなぎ融資の割合については、金融機関の担当者とよく話し合って決めることをおすすめします。
注文住宅のローンで気を付けること
注文住宅の住宅ローン契約をする際に気を付けることは、以下の2点です。
- 土地と建物セットで申し込む
- 融資のタイミングに気を付ける
順番に解説します。
土地と建物セットで申し込む
住宅ローンの融資に申し込む場合は、土地・建物ともセットで申し込んだ方が良いです。なぜなら土地の売買契約が完了していても、建物の計画に問題があると審査に通らないからです。もちろん、土地と建物の住宅ローンを別々に申し込むことは可能ですが、どちらかの審査に通らなければ、困ってしまいます。そのため、住宅ローンは、土地と建物セットで申し込むべきです。
融資のタイミングを気を付ける
土地の取得に対する住宅ローンと建物の住宅ローンは、以下のように融資の下りるタイミングが違う点に注意しておきましょう。
- 土地の融資実行のタイミング:決済が終わるタイミング
- 建物に対する融資の実行:建物が完成し、引き渡しが行われるタイミング
注文住宅を建てる場合、建物の引き渡しまでに何度か支払いをしなければなりません。そのため、注文住宅を購入するタイミングで融資が下りるタイミングについて理解しておかなければ、建築費用の支払いに困ってしまいます。
注文住宅では支払いタイミングは複数回ある
注文住宅の住宅ローンは建売の住宅ローンと比較して、建物が完成するまでの間に、その費用を数回に分けて支払わなければなりません。自己資金で支払いができない場合は、分割融資やつなぎ融資を利用して支払う必要があります。また、注文住宅で住宅ローンを利用する場合、土地と建物セットで申し込むことをおすすめします。
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