5LDKの注文住宅を建てるポイントとは?建築費用とメリット・デメリット

「とりあえず5LDKの注文住宅を考えているが、自分たちに最適な間取りがよくわからない」上記のような悩みを抱えている人は、じつは結構いらっしゃいます。考えてみると、住宅業界で働いているのでもない限り、間取りを選ぶ基準について知っている方が珍しいのかもしれません。そこでこの記事では、「5LDKの家は実際どのくらいの広さでどんな人に向いているのか」「5LDKにかかる建築費用」「5LDKのメリット・デメリット」などについて、詳しく解説していきます。間取り計画に不安がある人はぜひ最後まで読んでみてください。きっと5LDKの間取りが自分に必要かどうかが、はっきりと明確になるはずです。

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5LDKの家とはどんな間取りで誰向け?

まずはこの章で、5LDKの間取りが実際どのくらいの広さで、どんな人に向いているのかをしっかりと掴んでしまいましょう。

5LDKとはどんな間取り?

5LDKとは、5つの個室+LDK(リビング・ダイニング・キッチン)という意味です。LDKというくらいですので、この3つがひとつの空間になっているのが前提になります。したがって、リビング(居間)が独立している場合は、LDKではなく「DK(ダイニング・キッチン)」です。混同しないように注意してください。また「不動産公正取引協議会連合会」によって、LDKとDKに最低限必要な広さが決められています。

居室数DKLDK
1部屋4.5畳8畳
2部屋以上6畳以上10畳以上

出典:不動産公正取引協議会連合会「DK・LDKの広さ(畳数)の目安となる指導基準」つまり5LDKは、居室数5部屋以上、かつリビング・ダイニング・キッチンを合計した面積が、10畳以上必要なわけです。かりに5部屋ぜんぶが6畳だとすると、個室とLDKの広さは合計で40畳になります。40畳というと、オリンピックで使用される柔道場くらいの広さです。こうして比較すると、ざっくりとですが、5LDKのおおよその広さがイメージできたと思います。

5LDKの注文住宅はどんな人に向いている?

5LDKは個室が5つあるので、単純に考えて4〜5人程度の家族構成なら、問題なく対応が可能なはずです。かりに子どもが3人いたとしても、まだ1部屋余ります。客間や収納・趣味の部屋など、かなりゆとりのある生活ができるでしょう。またこれだけ個室があると、「夫婦+子ども2人+両親」という二世帯住宅にも十分対応できるはずです。夫婦と子ども2人で計3部屋、さらに親世帯が1部屋使ったとしても、残りの1部屋を客間や仕事部屋として自由に利用できます。

間取りのポイントや注意点をパターンごとに解説

この章では同じ5LDKでも、階高が違うとどのような点に注意しなければならないのかを解説していきます。組み合わせは以下の通りです。

  • 平屋で5LDKの場合
  • 2階建てで5LDKの場合
  • 3階建てで5LDKの場合

詳しく解説します。

平屋で5LDKの場合

平屋で注意するべき主なポイントは、「土地の面積・法規制」と「生活導線」の2点です。まず平屋で5LDKの間取りを確保するには、土地の面積と「建ぺい率」といった法規制に注意する必要があります。5LDKの平屋に必要な床面積は約40坪、かりに建ぺい率が50%だとしましょう。そうすると単純に、最低80坪以上の土地が必要です。40坪の土地に40坪の建物は建てられません。おそらくあなたが想像しているよりも、かなり広い土地が必要だったはずです。土地を購入する際には十分注意してください。また平屋で5LDKの間取りを実現するには、各部屋の配置が大切です。なかでも「キッチン・トイレ・洗面・浴室」といった水回りの位置関係は、大変重要になってきます。たとえば1階の洗面所で洗濯をして毎日2階のベランダに干していたら、いずれ洗濯がイヤになってしまうでしょう。同様にトイレの近くに洗面所がなかったら、手を洗うために遠くまで移動しなければならず、面倒でしょうがありません。つまり快適な生活には、こういった「生活動線」をいかに短くするかという視点が欠かせないのです。

2階建てで5LDKの場合

2階建ての5LDKでは、階段が最大のポイントです。小さい子どもがいる場合、階段で落下してケガをする可能性も頭に入れておかなくてはなりません。子どもが小さいうちは、子どもと一緒に1階で寝起きした方がいいでしょう。両親と同居する場合は、階段の上り下りによる負担を考慮して、できるだけ1階に親世帯の個室を設けたいところです。もちろんいずれ自分たちが年老いたときにも、1階に個室があれば2階から移動できます。また子どもが大きくなってくると、親世代とは生活の時間帯がまったく合わなくなるものです。トイレや足音などの生活音が睡眠を妨害しないように、2階にもトイレを設置するのは非常に良いアイディアだと思います。

3階建てで5LDKの場合

3階建てになると階層が多くなるので、「コミュニケーション不足の懸念」と「建築費用が割高にならないか」というあたりが気になります。そもそも2階建てでも、大人世代と子ども世代を1・2階にわけてしまうと、コミュニケーション不足が心配です。とくに子どもが高校生くらいの年代になると、深刻な会話不足にもなりかねません。解決策としては、階段をLDK内部に設置する方法が考えられます。こうすれば、個室に上がる際に必ず顔を合わせることになり、自然とコミュニケーションの機会が増えていくでしょう。もうひとつの注意点は、建築費用についてです。3階建ての場合、2階建てよりも下方により重量がかかるため、地盤や基礎を強固にする必要があります。場合によっては通常のベタ基礎ではなく杭を打つ必要があり、そうなると地盤改良費は大幅にアップするでしょう。また3階建ての場合は1階をビルトインガレージにするケースも少なくありません。そうなると、建物を補強する必要が出てきます。2階建てにして土地を広く購入するのとどちらが安く済むのか、事前にきちんと比較しておきましょう。

5LDKの注文住宅の建築実例を紹介

5LDKの注意点がわかったところで、今度はどのような5LDKの住宅が実際に建てられているのかを、不動産ポータルサイトでリサーチしてみましょう。

注文住宅例その1:ハンモックのあるレンガ調のお家

1軒目は、35坪5LDKの定額制注文住宅です。タイトルは「ハンモックの〜」ですが、じつは収納の多さがこの家最大の特徴になっています。まず目を引くのが、玄関脇に設置された回遊型のシューズクロークです。また1階にはウォークインクローゼットがあり、階段下にはリビング収納スペースが設置されています。もちろんハンモックが吊るされた、リビング脇の畳スペースも非常に良い感じです。こういうくつろぎのスペースがあれば、自然と家族が集まります。だからこそ5LDKと個室が多くても、家族のコミュニケーションが取れるのでしょう。

注文住宅例その2:幅3m奥行き18mに5DK!隙間に建った3階建て狭小住宅

2軒目は、なんと幅3mに満たない狭小3階建て住宅にもかかわらず、「4.6畳・7畳・7.5畳・9畳・10畳」の5DKを実現した住宅です。さすがに幅が狭いのでLDKではなくDKになってしまいましたが、この際それはあまり重要ではないでしょう。また36坪の土地にMax3台の自動車を駐車できるというのですから、ますます驚きです。収納も各部屋に専用のクローゼットがあり、トイレも1〜3階に各1台ずつ設置しています。2軒目の土地面積は1軒目の半分以下で、隣との隙間に足場もかけられないような狭さですが、それでもプランニングをうまくおこなえば個室を5部屋確保できるというのが、非常に驚きでした。

同じ5LDKでも、平屋・2階建て・3階建てではまったく別な建物です。事前のしっかりとした計画が非常に重要だというのが、あらためて実感できました。

5LDKの注文住宅はいくらかかる?費用を解説

上述の通り、平屋と3階建てでは建物の仕様が変わってきますし、3階建てになると木造よりも鉄骨造の方が主流になってきます。ここでは一般的な木造2階建ての5LDKという設定で、建築費用の概算を考えてみましょう。まず全国の平均的な坪単価を国土交通省の着工統計※1で調べてみると、木造住宅の平均坪単価は約59.4万円でした。5LDKに必要な面積はおおよそ35〜50坪ですので、40坪として59.4万円をかけると「2,376万円」になります。もちろん坪単価がいくらになるかで、総額は大きく変わってくるでしょう。フラット35のデータ※2を当てはめると、坪単価は約91万円ですから、総額は3,640万円に跳ね上がります。逆にローコストハウスメーカーを選べば、坪単価30万円台での建築も可能です。かりに35万円だとすれば、総額は1,400万円で済んでしまいます。とはいえ、建築費用はハウスメーカーの種類だけで決まるわけではありません。建物を変形にする・吹き抜けや中庭をつくるなどの手間が増えれば、当然建築費用はアップします。また外壁や床材・設備機器のグレードを上げれば、簡単に数百万円単位で建築費用は高くなるでしょう。誰しも予算には限りがあります。予算内にどれだけ希望を盛り込めるか、まずは条件を統一して、複数のメーカーから見積もりを取ってみましょう。※1:国土交通省「2019年住宅着工統計34」 ※2:フラット35「2019年利用者調査」

5LDKの注文住宅のメリット・デメリット

最後にこの章では、5LDK注文住宅のメリット・デメリットについて解説します。最終的に5LDKを選ぶかどうかは、メリットとデメリットのどちらを重視するかで決まります。ぜひしっかりと比較してみてください。

5LDK注文住宅のメリット

5LDK注文住宅のメリットは以下の3点です。

  • 両親との二世帯住宅も可能
  • 書斎や客間、収納スペースを作れる
  • 子どもが増えても問題ない

詳しく解説します。

両親との二世帯住宅も可能

上述の通り5LDKあれば、両親との二世帯住宅も可能です。個室が5部屋あるので、子どもが3人いても部屋数は十分間に合います。二世帯住宅といってもこの場合は、玄関やリビングなどを共有する「部分共有型」での同居になるはずです。いくら現在の関係が良好であろうと、長期間一緒に住むとなると、余計なトラブルが起こる可能性もゼロではありません。夫婦と子どもは2階に個室を設けて1階に親の部屋をつくるなど、世代間のプライバシーに配慮した配置計画が、二世帯同居を上手に続けるポイントとなるでしょう。

書斎や客間、収納スペースをつくれる

個室が5つもあると、子どもが3人いても、書斎や客間などがつくれます。来客の多い家では、来客を毎回リビングに通すのも結構な負担になるでしょう。プライベートな空間を見られたくない場合も多いかもしれません。そんな時のために、玄関の近くに専用の客間を用意しておくと非常に便利です。さらに和室にすれば、急な宿泊にも対応できますし、簡単な家事スペースにも活用できます。また客間ではなく、書斎や仕事部屋を計画している人も多いのではないでしょうか。コロナの影響で在宅ワークの機会が増えていますので、専用の仕事場はもはや必須かもしれません。

子どもが増えても問題ない

現在子どもがいない、あるいはひとりだけという場合でも、現在の家族構成だけで部屋数を決めるのは少々危険です。なぜなら、将来子どもが増えるかもしれないからです。今は小学生から受験の準備をする時代ですので、遅くても小学生高学年ころから個室を欲しがってくるでしょう。5LDKあれば、夫婦で1部屋としても、あと4部屋残っています。単純に考えれば、子どもが4人まで増えても、しっかりとしたプライベート空間を用意してあげられるわけです

5LDK注文住宅のデメリット

メリットがあれば、必ずデメリットもあります。5LDK注文住宅のデメリットは以下の3点です。

  • 将来的に部屋が余る可能性もある
  • 家事動線で苦労する
  • 建築費がかかる

それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。

将来的に部屋が余る可能性もある

単純に子どもの人数に合わせて間取りを決めると、将来子どもが独立したあとで、使わない個室が余る可能性があります。とくに年長者と下の子どもに年齢差がある場合は要注意です。少し待てば独立して1部屋空くのですから、それまで下の子どもは1部屋に住まわせて、可動間仕切りなどで対応するのが賢い方法かもしれません。将来夫婦ふたりになった時に、ほとんどの個室が余っているのではもったいなさすぎます。ムダに個室を増やすよりも、その分1部屋(とくにリビング)の面積を広くする方が、最終的な満足度は高いかもしれませんね。

家事動線で苦労する

5LDKの注文住宅ともなれば、共有スペースも含めて全体的な広さに余裕があります。つまり部屋の配置を上手に計画しないと、家事動線で苦労する可能性が高くなるということです。「平屋で5LDKの場合」でも解説したように、水回りが離れていると、なにかするたびに長い距離の移動を強いられます。また、5LDKを掃除するだけでも一苦労です。ドアの開閉方法やコンセントの位置など、こまかいところにも注意しながら、いかに家事動線を短くできるかがポイントになります。また赤ちゃんや介護の必要な高齢者がいる場合は、とくに家事動線への配慮が必要です。居住空間からトイレ・洗面所・浴室へなるべく最短距離でいけるようになっていれば、世話をする方もされる方も、どちらもストレスが少なくて済みます。

建築費がかかる

部屋が増えれば、当然その分の建築費がかかります。かりに8畳の個室を1部屋増やせば、単純に坪単価で計算すると、200万円ほど(坪単価50万円の場合)余計に建築費が必要です。実際はここまで単純な話ではないですが、1部屋増えればドアや窓が必要になり、冷暖房器具や照明・コンセントなども増設しなくてはなりません。もし家族を増やす計画がないならば、3〜4LDKに間取りを減らして、その分リビングを広くするのもひとつの考え方だと思います。

まとめ

当記事では「5LDKの家は実際どのくらいの広さでどんな人に向いているのか」「5LDKにかかる建築費用」「5LDKのメリット・デメリット」について、わかりやすく解説してきました。最後まで読んだあなたは、自分にとって本当に5LDKが必要かどうか、すでにしっかりと答えが出ているはずです。あとあなたに必要なのは、カタログで実際の5LDKのイメージを固めることでしょう。

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