30坪の注文住宅を建てたい!建築費用・間取り・考え方のポイントとは

注文住宅の建築を考えた時に、30坪をひとつの目安にする人が多いようです。とはいえ、雑誌やネットの情報を見てなんとなく30坪がいいと思っているだけで、実際30坪が広いのか狭いのか、はっきりとイメージできている人はそう多くありません。そこでこの記事では、快適な30坪の注文住宅を建てるために必要な「建築費用・間取り・考え方」などを詳しく解説していきます。本当に30坪の注文住宅が自分たちに合っているのか不安な人は、ぜひ当記事にしっかりと目を通してください。

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30坪の注文住宅の広さはどのくらい?

なにをおいても、まずは30坪の注文住宅がどのくらいの広さなのか、きちんとイメージできるようにしましょう。この章で解説するのは以下の3点です。

  • 30坪はどのくらいの広さ?
  • 建坪が30坪の場合
  • 土地面積が30坪の場合

詳しく解説します。

30坪はどのくらいの広さ?

1坪は約3.3m2、畳数にしておおよそ2畳です。30坪をm2に換算すると30坪×3.3m2で、約「100m2」(約60畳)となります。とはいっても、100m2がどのくらいの規模なのか、なかなかイメージしづらいはずです。そこで全国の注文住宅はどのくらいの広さが平均なのかを調べて、30坪と比較してみましょう。住宅の床面積に関してはいろいろなデータがあるなかで、今回は住宅金融支援機構が毎年発表している「2019年度フラット35利用者調査」を調べてみました。同データによると、注文住宅(土地なし)の全国平均面積は「125.8m2」、坪数にしておよそ38坪です。通常15〜20坪以下の住宅を「狭小住宅」と呼ぶことが多いので、30坪は狭小住宅ではありません。30坪ともなれば、業界的にも「狭い」とは認識していないということです。かといって、広くてたっぷりと余裕があるわけでもありません。ようするに、30坪の注文住宅は、平均より少し狭い「広すぎず狭すぎず、ちょうど良いサイズ」なのです。

建坪が30坪の場合

一口に30坪といっても、それが「建物と土地」どちらを指しているのかによって、意味合いが大きく変わってきます。まずは「建物が30坪」の場合を詳しく見ていきましょう。30坪の注文住宅では、おおよそ以下のような間取りが可能です。

  • 玄関:1坪(2畳)
  • 浴室:1坪(2畳)
  • 洗面所:1坪(2畳)
  • トイレ:0.5坪(1畳)×2
  • ホール:1.5坪(3畳)
  • 廊下:1.5坪(3畳)
  • 階段:1.5坪(3畳)
  • LDK:9坪(18畳)
  • 寝室:4坪(8畳)
  • 子ども部屋:3坪(6畳)×2
  • 収納:2坪(4畳)
  • パントリー:0.5坪(1畳)
  • 合計:30坪(60畳)

上記の通り、夫婦の寝室と、子ども部屋を2室確保できます。トイレも1階と2階両方に設置できるし、LDKも18畳とかなり広めに確保できそうです。かりに収納を増やしたいなどの希望があれば、その分LDKを少し削れば対応は可能でしょう。それぞれの家庭ごとに多少の違いはあるにせよ、こうしてみると、30坪は家族4人が生活するには十分すぎる広さといえます。

土地面積が30坪の場合

30坪が土地の面積を指す場合、建物の広さは当然さらに狭くなります。土地面積に対してどのくらいの割合で建物を建てられるのかは、土地ごとに建築基準法で定められています。この割合を「建ぺい率※」といい、建ぺい率よりも広い面積の建物は建築を禁止されているのです。建ぺい率は各自治体により、30〜80%の範囲で決められています。たとえば、建ぺい率が80%の土地では、建築面積は30坪(約100m2)×80%=24坪(80m2)が上限です。つまり、30坪の建物を建てたいのならば、おおよそ38坪(125m2)の土地が必要になるわけです。(建ぺい率80%の場合)また、一般的な住宅が集まる「第一種低層住居専用地域」などでは、建ぺい率が30%という場所もあります。建ぺい率自体は、防災や採光・通風を考えると必要なものです。しかし、30%と80%ではあまりにも差が大きすぎます。土地を選ぶ際には、極端に建ぺい率の低い場所は、避けた方が良いかもしれません。なお、カーポートのように「屋根と柱」があると、駐車場も建築面積に算入されます。逆に、建物が防火基準を満たせば、建ぺい率が緩和される場合もあります。こういった基準は地域によって大きく異なるため、必ずハウスメーカーと相談してから決めてください。※国土交通省「市民景観まちづくりリーフレット」

30坪の建坪でどんな家が建つ?

この章では、大手不動産ポータルサイトに掲載されている30坪の物件を実際にチェックして、「30坪の注文住宅」のイメージを明確にしていこうと思います。

〈30坪の注文住宅例その1:ペットと暮らすための工夫が詰まった家〉

最初にご紹介するのは、「ペットと暮らすための工夫が詰まった注文住宅」です。床面積は31.68坪と、とりたてて広いわけではありませんが、犬と猫のストレスを減らす工夫が随所に散りばめられています。たとえば、急にドアを開けてペットにケガをさせることのないよう、ドア類はすべて引き戸にしました。余分なものを表に出しておくとペットのおもちゃにされてしまうので、収納を広くつくり、できるだけ収納にものを保管できるように設計されています。またペットが自由に走り回れるようにペット用のドアをつけ、床も傷つきにくい特殊なコーティングが施されているそうです。ある程度の面積を確保できる30坪の注文住宅ならば、こういった特殊な希望にも十分対応できます。

〈30坪の注文住宅例その2:高断熱 & 高耐震の家〉

こちらの注文住宅は、断熱方式が通常とはかなり違います。なんと「外張り断熱方式」を採用しているのです。外張り断熱は文字通り、外壁の外側を断熱処理するので、いうなれば「魔法瓶のような家」ができあがります。実際、一年中一定の温度で、非常に快適だそうです。耐震性に関しても、もっとも耐震性の高い「耐震等級3」相当を実現しました。制振ダンパーで揺れを制御してくれるので、地震には相当強い家になっています。また、リビングの脇につくった4畳半の和室が、不意の来客時に大活躍だそうです。洗濯物の片付けなど簡単な家事なら和室でできるので、家事もだいぶ楽になりました。今回は「自分の希望(ペットとの生活)をとことん取り入れた家」と「断熱と耐震性」という建物の基本性能にこだわった家をご紹介しました。

このように、30坪の広さがあれば、ある程度自分の希望を取り込んだ家づくりが可能です。

30坪の注文住宅はどんな人に向いている?

この章では、30坪の注文住宅はどんな人に向いているのかを考えていきます。上述の通り、30坪といえば、全国の平均的面積と大きな差はありません。つまり、一般的な3〜4人の家族であれば、まったく問題なく住めるということです。ただ、一応国の指針を確認しておきましょう。国土交通省の「誘導居住面積水準」※では、郊外や都市部以外の一般的な住宅の場合、3人家族「100m2」、4人家族「125m2」の広さを推奨しています。そうなると、30坪の住宅は3人家族にはちょうど良いが、4人家族には少々狭いということになりますね。しかしこれは、国の基準なので多少厳し目に見積もられていると考えて大丈夫でしょう。4人家族でもまったく問題ありません。結局のところ、30坪の広さがあれば全国平均の範囲内なので、住む人を選ばないということです。ただし、夫婦ふたりには少々広すぎる気がしますし、逆に将来親との同居を考えている場合は、30坪では狭すぎるでしょう。家の広さは、必ず将来のことも考慮して決めるようにしてください。※国土交通省「住生活基本計画」

30坪の注文住宅の建築費用の目安

30坪の注文住宅に必要な建築費用を考える際には、上述の「フラット35利用者調査」が大変役に立ちます。同調査によれば、注文住宅の平均面積は、125.8m2(38坪)でしたね。建築費用平均額は「3,452.4万円」なので、38坪で割ると、坪単価は「約91万円」になります。つまり、30坪の注文住宅の建築費用は、91万円×30坪=2,730万円です。ただし、91万円は、坪単価としてかなり高めの水準です。かりにローコスト住宅メーカーで建築すれば、おそらく坪単価は高くても50万円以下で済むでしょう。その場合、30坪の注文住宅は1,500万円以下で建てられます。建築費用が大きく変わってくるので、どのハウスメーカーに依頼するのかは十分に検討してください。また建築費用には、外構工事などの「付帯工事費」や登録免許税などの「諸経費」は、含まれていないことが多いです。付帯工事費と登録免許税を合計すると、総工事費の約30%にもなるといわれています。どこまで建築費用(本体工事費)に含まれているのかも、しっかりと確認しましょう。

30坪の家で快適な間取りにするための考え方

この章では、30坪の家で快適な間取りにするための考え方を解説していきます。紹介するポイントは以下の3点です。

  • 家族構成から考える
  • デザインや間取りでの希望をそろえる
  • 生活をイメージする

詳しく解説します。

家族構成から考える

快適な住空間をつくるには、「家族構成から計画を立てる」のが基本になります。たとえば同じ4人家族でも、「夫婦+男の子2人」と「夫婦+女の子2人」では、住宅に求める要素がまったく変わってくるはずです。男性が多い家庭ではどうしても個室の比重が高くなります。逆に女性が多ければ、一般的にキッチンや洗面所にこだわって計画を立てるようになるでしょう。また家族の年齢も、生活習慣に大きく影響します。子どもが小さいうちは、ほとんどの時間をリビングで過ごしたとしても、成長につれて段々と個室の比重が大きくなるはずです。また、生活時間帯も変化するため、トイレや洗面台が2階にも必要になるかもしれません。このように、家族のライフスタイルまで考慮して住空間を計画すると、家族から大きな不満が出ることはないはずです。

デザインや間取りでの希望をそろえる

注文住宅の計画に関しては、「家族が3人まで & 子どもが小さい」ならば、夫婦ふたりの意見をすり合わせるだけでほぼ問題ないでしょう。ところが家族4人になると、夫婦だけでなく、子どもの希望もしっかりと確認した上で計画を立てる必要があります。たとえば、吹き抜けと収納のどちらを重視するかで、家族の意見が別れることも少なくありません。もちろん吹き抜けがあれば、リビングはとても開放感溢れる空間になるでしょう。しかしその一方で、本来あるはずだった「2階の部屋」がなくなるわけです。当然、収納スペースも減りますし、なにより子どもの個室が足りなくなる可能性もあります。であれば、間違いなく「それなら吹き抜けよりも自分の部屋が欲しい」という声が出てくるでしょう。あるいは、吹き抜けよりも、2階にトイレが欲しいという話になるかもしれません。子どもが大きくなれば、生活の時間帯も変化するものです。2階にトイレがあれば、1階で休む両親に気兼ねなくトイレを使えます。今回は間取りを例に挙げましたが、家の形状・デザインなど、すべての面で家族全員の希望をできるだけ統一しましょう。

生活をイメージする

快適な間取りにするために一番重要なのが、「スムーズな生活動線」です。どんなにキレイで立派な内装でも、たとえば1階で洗濯をして2階のベランダまで毎回干しにいくようでは、洗濯するのがイヤになってしまうでしょう。同様に、キッチンで使う食料品や大型調理器具を外の物置にわざわざ取りにいかなくてはならないとしたら、いずれキッチンに山のように積まれていくはずです。ようするに、なにか作業をする際に長い移動を強いられると、人は苦痛を感じるわけです。動線から見ると、水回りにはとくに注意してください。洗面所・トイレ・お風呂・キッチンは、できるだけ近くにまとめましょう。移動動線も短くて済むし、修理やリフォームが発生した際にも、配管の移設コストを抑制できます。

色々なメーカーのカタログを見てイメージを作ろう

30坪の注文住宅に具体的なイメージを持てなかった人も、今回の記事でおおよそのイメージは掴めたはずです。さらに建築費用の目安や30坪の注文住宅を快適な空間にするポイントなどについても、ご理解いただけたと思います。ここまでくれば、あとはいろいろなメーカーのカタログに目を通して、イメージをもう少し具体的にしていくだけです。

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